有機農業

オーガニックとは、人道的に飼育されただけではなくそれ以上のもの

近年、消費者は、ますます人道的に育てられた肉や肉製品を購入しようとしています。 カナダでは、National Farm Animal Care Council(NFACC)という国営団体が、食用動物の生産のための行動規範を発展しています。また、オーガニック認証の生産に関しては、さらに基準が厳しくなりつつあります。

例えば、動物への残虐行為防止協会は「SPCA認証」プログラムを提案しました。当初ブリティッシュコロンビア州で実施され、最近ではオンタリオ州でも実施され始めました。このプログラムは多くの面で、NFACCの規格よりも厳しいオーガニック認証基準となっています。

同様に、食料生産における、家畜の誕生から食肉処理までの生活改善をする民間非営利団体のHumane Farm Animal Careは、「人道的に育てられたという認証マーク」の基準を開発しました。それは、他の数多くの規則の中でも、鶏が自由に動き回るための屋外スペースとその時間、そして牛の飼育密度の制限など、さまざまな必須条件を提案しています。これらの基準はオーガニックの家畜肥育の方法やその意図の多くを反映していますが、飼料、スペース、温度、換気およびその他動物の取り扱いに関するより詳細のガイドラインが示されています。「オーガニック」と「人道的」取り扱いは、同時に認証することが可能なのです。

 

オーガニックは、高い生産基準が求められる

農業への体系的な取り組みの一環として、オーガニック認証には、より広い範囲の意味で家畜の人道的な扱いが求められます。一般的に、オーガニック生産には家畜の取り扱いに関する高い基準が求められています。そのため、それらの家畜は、より広いスペース、日光、屋外へのアクセスおよび鶏小屋で休息すること、繁殖すること、牧草地の草を食べることを促し、習慣とする必要があります。オーガニックは、高い基準を提供し、修復や持続が可能な農業方法を取り入れています。

オーガニックの生産システムの下では、家畜の行動必須要件が満たされ有機的に生産された飼料を与えられ、かつ適切な生活条件とスペースを与えられることが求められます。これらの条件を満たすことにより、家畜のストレスを最小限に抑え、健康を増進し、病気を予防できます。

この記事では、家畜の取り扱いに関するさまざまな要求を見て、特にオーガニックの肥育方法がどのように行われているかを説明します。具体的には、家畜に提供されるべきスペース、飼料、輸送および医療規制について議論します。 (後略)

十分なスペースを

卵:ケージなし、フリーラン、放し飼い
卵に関しては、鶏の生活環境を説明する数多くの異なる表現があります。「ケージフリー」そして「フリーラン」は、現在、慣行農業で行われているようにバタリーケージではなく、開放感のある納屋で飼育されます。そのため鶏は屋内を自由に動き回ることができ、自分の居場所や卵産スペースにも行き来できます。「ケージフリー」も「フリーラン」も、これらの指定はどちらも、鶏が屋外で許可されているかどうかを示すものではなく、一般に「放し飼い」と呼ばれています。

米国農務省(USDA)では、「フリーラン」と「フリーレンジ」という用語の使用を規制していますが、カナダでは少し異なります。カナダ食品検査庁、Canadian Food Inspection Agency(CFIA)は、「放し飼い」のようなマーケティング的な表示は真実であり、誤解を招くべきものではないと述べていますが、屋外での許容時間やその環境に関する具体的なガイドラインは定められていません。

採卵鶏は、かなり狭い場所で飼育されます。カナダでは、鶏の90%以上がケージで飼育されています。しかし、新しいNFACCガイドラインの下では、ケージは段階的に廃止され今後8年間の内に鶏の半分が伝統的なケージ以外で飼育されることになると想定しています。エンリッチケージでは、羽を休める場所、卵産する場所、羽づくろい場所があるため、バテリーケージより大きめの空間です。1羽あたり、9インチ四方の空間から、少し大きい11インチのスペースです。

オーガニック=放し飼い、そしてそれ以上のこと

カナダ連邦のオーガニック基準では、バテリーケージやエンリッチケージの使用を禁止しています。屋内の肥育密度は1平方メートルあたり最大6羽の産卵鶏が(1羽あたりのスペース:約16インチ)、屋外での走行はより多くのスペースを必要とするため、1平方メートルあたり4羽の産卵鶏(1羽あたりのスペース:約20インチ平方)と定められています。これらの基準では産卵鶏の数を1万羽に制限し、鶏が屋外に出入りできるようにすることも義務付けています(ただし、別々に操業している限りは、一つの建物で2つ以上を肥育施設を運営することは可能)。カナダではオーガニック認証を取得するには、(天候が良い場合)鶏が放し飼いで飼育されることが求められています。

また、養鶏施設における陽の光の規制も設定しています。窓の面積は、少なくとも総床面積の1パーセントの面積が求められます。その基準に達しない場合は、養鶏施設の陽の光は新聞を読むのに十分なほど明るくなければならないとされています。

(中略)

家畜の輸送

カナダのオーガニック規格では家畜は大切に扱われなければならず、ストレスと苦痛は最小限にされなければなりません。オーガニック生産者は一般的に家畜の輸送についても同様の規定に従う必要があり、電気の突き棒ような機器の使用は禁止されています。また輸送時間は可能な限り短くしなければならず、それは例えば2つの食肉処理場が利用可能である場合、より近いものを使用しなければなりません。

薬と一般的な治療

薬を投与することは家畜のオーガニック基準影響を与えるかもしれません。生産者は家畜をオーガニック認証を保つために治療を拒否することは禁じられています。一般的に、病気になってしまった動物は、もはやオーガニック認証されなくなるとしても、早急に治療されなければなりません。同様に、他の動物福祉基準とは異なり、オーガニックの規制のみが動物にオーガニック飼料を供給することを求めているのです。
動物の取扱に関するその他の規則には、電気の突き棒などの使用禁止および身体変化に対する制限も禁止されています。一般的な規制の下で許可されている去勢や除角などを行う際の疼痛緩和を必要とする場合もありますが、その他の行為は制限されています。(中略)鶏のデビーク(くちばし切断)、子豚の歯のトリミングおよび豚や牛の断尾は、けがを防ぐ他の選択肢がない場合にのみ許可されます。(後略)

(John Saunders 2018)

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The Organic Council of Ontario
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カナダのオンタリオ州にあるオーガニックに関する地方議会です。オーガニックの食品を有機農園から食卓に運ぶ1000以上のオーガニック認証事業者、ビジネス、組織、個人を代表しています。オーガニック部門の成長、研究の支援、トレーニングの改善、データ収集の増加、市場成長を促し、有機農業の利点や必須条件などを広める活動をしています。