有機農業

有機農業を知る(7)家畜の管理

有機農業における家畜管理とは?

有機農業での家畜は、慣行農業の家畜とは異なる方法で管理されています。牧草地を重視し、抗生物質とホルモン剤の使用を制限することで、有機家畜は人々と環境に利益をもたらします。そして、有機農業に基づき飼育された動物は、慣行農業で育てられた動物よりも、より質のよい生活をしています

有機認証を取得するための基本的条件

基本的に動物は、天然資源や生物多様性を守るやり方で管理されるべきです。有機認証を受けるためには、抗生物質や人工的成長ホルモン剤の使用は許されていません。そして、全ての飼料は100%認証された有機物でなければならず、動物は有機農地の認証を受けた土地で飼育されなければなりません。そして、一年中、屋外の牧草地に出られる環境でなければなりません。

有機農業の家畜の利点とは?

・卵やミルクなど牧草地を基盤としている生産物の栄養の質は高く、より多くのオメガ3や脂肪酸が含まれています。
・肥料で肥沃され、土壌の状態はより良くなります。
・抗生物質を使うことが認められていない有機生産では、抗生物質耐性と「スーパーバグ」のリスクは排除されます。
・牧草されている家畜は、作物の栽培に適さない耕作限界地を使用できます。
・動物が不要な植物を食べるか、踏みにじることで雑草管理を手助けします。
・家畜は追加の収入源を提供し、年間を通して農家の作業負荷を軽減する手助けをします。
・農家は動物を育てることで、さらなる柔軟性を持つことができます。例えば、市場の状況やその他の要因が変化したときに、自ら栽培した農作物を販売するか、あるいは動物の餌として与えるかを選択できるためです。

牧草地の重要性とは?

牧草地を基盤に家畜の管理をすることで、家畜の治療費等のコストが少ないことが分かっています。つまり動物も土地も健康状態がよくなるということです。

そして動物は、糞尿により肥料を作りと雑草防除を行います。また、動物は自然環境へアクセスできることで、自らの健康とウェルビーイングを向上させる、より多様な食生活を持つことが可能です。

なぜこれが重要か?

慣行農業で行われているような家畜小屋で飼育する工場式農場は、気候変動の最大の要因となっています。工場式農場では、数千もの動物が監禁された状態で育てられます。そして食肉用の牛や豚などを囲い込み、飼料を与えて、太らせるための飼育場やフィードロットを作るために森林が伐採される懸念もあります。多くの動物が牧草地や地被植物を除去し、土壌は風や水の侵食にさらされます。そして肥料はピットにたまり、メタンと亜酸化窒素、強力な温室効果ガスを放出します。

工場式農場で飼育される動物は、急速に体重を増加させるために穀物が与えられています。しかしながら、特に牛は穀物を消化できない生き物なのです。そしてこの現状は、結果として抗生物質の使用率の増加や「スーパーバグ」の発生の脅威を招いているのです。

有機農業の家畜管理は、牧草地が基盤であり、また生物多様性、健康的な土壌、動物の人道的な扱いを奨励しています。また、動物の排せつ物は、危険物ではなく繁殖力のための道具となり、牧草地を基盤とする家畜管理は、炭素を隔離する可能性がとても高いのです。

ABOUT ME
Rodale Institute
Rodale Institute
ロディル インスティテュートは、研究、農家へのトレーニング、消費者への教育などを通じオーガニックムーブメンドを起こす団体です。 また、オーガニックのリーダーシップを取ることで、人々の健康やウェルビーイング、そして地球環境を改善していきます。